親の介護ってどうすれば?
いつから準備すれば?
誰がするの?
どんな手段があるの?
お金はどれくらいかかる?
大切な両親を守るために必要な情報をお届けします。
親の介護のはじめかた
そもそも介護とは「日常生活を送るのが難しい人をサポートすること」です。普通はシニア世代の生活サポートのことを言います。
先にお伝えします。
介護の仕組みって難しいです
頼りないかもしれませんが、事実として「介護認定を受けられるか?」「市区町村が認めた介護サービスなのか?」「どこに住んでいるのか?」「どの時代なのか?」によって介護にかかるお金は変動します。だから、ここで完璧に説明することは不可能なんです。
介護に関わるお金や保険について自力で調べることはお勧めしません。ケースバイケースとエリアによって全く異なるので、正解は見つからないからです。市役所に電話するか専門サイトに問い合わせるのが最短で確実です。
ですから、親の介護についてはあなたのお住まいの「市役所」に相談するのが最短ルートです。役所に行って、親の介護について相談したいんですけど…みたいな感じで相談してみてください。社会福祉課・高齢者支援課・地域包括支援センター…などに案内されるはずです。(※この辺も地域によって課が全く異なるので、まずは役所に行ってみないと分からないです。忙しい方は電話してどうすればいいか聞いてみましょう。)
行政書士として個人の補助申請のお手続きもしておりますが、結局のところケースバイケース。税金みたいな感じです。「得する介護の進め方」みたい攻略方法はありません。でも遅かれ早かれ老人ホーム選びの比較検討は必要となるので、気になる施設の資料は入手しておくのがおすすめです。
(子ども世代が考えること)
- 親が生活に困っているのかな?と考える
- どんな介護が必要か考える
・老人ホーム(泊まり込み)
・デイサービス(日帰り)
・食事の補助(宅食事) - サービスの比較・資料請求
- 介護スタート
上記のような感じです。ちなみに、介護にかかるお金について普通のケースをお話しすると「介護サービスの料金」は1~3割の負担、食費や交通費は全額自己負担、です。もちろん障がい者認定や介護認定の度合いによって異なります。
保険適用の介護サービスなのかどうか?家族の負担金額はいくらになるのか?紹介します。
いつから介護って必要?
70歳ごろから介護系のサービスを使っている方が多いかと思います。
だいたい70歳過ぎから。が相場かもしれませんが、60代後半から介護が必要な方もいますし、一生介護が必要ないという高齢者もいます。だから、人によるというのが結論です。元気な人は介護はいらないですが、必要ならいつからでも始めるべきです。
ちなみに、
介護保険(国が介護にかかる老人ホームやデイサービスなどのお金の一部を補助してくれる制度)は65歳以上から受け取れます。だから、65歳以上の親の介護にかかるお金の負担はかなり減ります。
「介護のお金」のルール
介護が必要な人は「保険のお金」がもらえます。年金・税金・介護保険をこれまで支払ってきたので当然ですね。ひとことで説明するなら原則65歳からお金を受け取れます。
ただし、介護保険については基本的には介護認定を受けた方が対象です。
介護保険がもらえる時期 | 65歳以上 |
介護保険がもらえる時期 (特定の疾病を抱える方) | 40歳からもらえます |
費用について | 要支援1〜2:比較的軽度の支援が必要な場合。そこまで大きなお金はかかりません。 要介護1〜5:介護が必要な度合いに応じて、要介護1(軽度)から要介護5(重度)まで分かれています。大きなお金がかかることもあります。 |
訪問介護のお金 | 週3~5の訪問なら月額約10万円程度。(介護保険で自己負担3割の場合は約3万円) |
デイサービスのお金 | 週3~5の利用なら月額約15万円程度。(介護保険で自己負担3割の場合は約4.5万円) |
介護とお金のルールは非常に難しいです。なにより「要支援か?」「要介護か?」などの判定をお医者さんや役所に仰がなければなりません。ですから、調べるよりも「病院に行く」「役所に相談しに行く」という行動が大切ですし、介護にかかるお金を節約するなら面倒でもプロに相談するのがベストです。
介護認定を受けなくても「老人ホーム」や「デイサービス」を受けることはできます。元気だけどコミュニケーションを誰かと取りたいからデイサービスに行く高齢者は多いです。(要支援になるケースが多いんですけどね)
介護保険のお金が受け取れる老人ホーム
もう少しリアルな介護とお金のお話をしましょう。老人ホームにはいろんな種類があります。エリアやサービスの手厚さによって全然金額は異なりますが、一般的な金額を紹介します。
特別養護老人ホーム(特養)の料金相場
サービス内容 | 要介護認定を受けた高齢者が入居する老人ホームです。 居室の提供や食事、入浴、排泄などの介護サービスが提供されます |
手厚さ | ◎ |
利用料金 | 月額20,000~60,000円 |
食費と居住費 | 月額30,000~70,000円 |
特養は老人ホームの中でも特に介護が必要な高齢者向けの施設です。特養は社会福祉法人や公共機関が運営する「公的な老人ホーム」です。保険適用の範囲も広く、手厚いサポートがあるのでご家族のご負担が少ないです。
- 公的な施設
- 要介護(介護レベルが高い)人向け
- 生活支援が中心(面白いレクリエーションとかはありません)
有料老人ホームの料金相場
サービス内容 | 楽しく過ごせる老人ホーム |
手厚さ | ◎ |
利用料金 | 月額50,000~300,000円 (手厚さによって料金は全く異なります。) |
食費と居住費 | 利用料金に含まれているケースが多いです。 |
有料老人ホームは一般的な「老人ホーム」のことです。介護スタッフさんのサポートもあるし、レクリエーションもあるし、健康に楽しく過ごせる場所というイメージです。また、公共機関の運営ではなく民間です。ですから、サービスの充実度はかなり施設のよって異なりますので金額も変わります。
- 楽しい場所
- 民間なのでサービス内容がどこも異なる
- 保険適応の範囲は役所や施設に問い合わせるのが一番早いです
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の料金相場
サービス内容 | 自宅兼老人ホーム |
手厚さ | ◎ |
利用料金 | 月額80,000~100,000円 (手厚さによって料金は全く異なります。) |
食費と居住費 | 月額30,000~70,000円 |
サ高住は住宅だけど老人ホーム機能もあるという施設です。最近かなり流行っていますよね。プライバシーを守りつつも万が一の介護も可能なので新しい介護施設の形かもしれません。
- 自宅で介護を受けられる
- プライバシーが守られる
- マンションと併設している施設が多い
介護施設は上記3つから選ぶ人が多いです。
具体的な金額やサービス内容・保険適用範囲は施設によって全く異なりますのでまずは施設に問い合わせてみましょう。
お金がない場合はどうすれば?
親の介護したいけど「お金がない」という悩みを抱えている方はとても多いです。その場合は特別養護老人ホーム(特養)を選ぶのが最適解です。保険適応もありますので、本気で悩んでいるのであれば特養の資料請求をしてみましょう。
誰が介護するのが普通?
介護でよくある揉め事として「誰が親の介護をするか?」が議論されます。兄弟でも兄がすべきなのか?地元に近い人がすべきなのか?色々考え方がありますが、結論としては正解はありません。しかし、民法上「扶養義務」がございますので家族は親を守らなければなりません。
親の介護しないとどうなる?逮捕される?みたいな話がありますが法律で特に決められたものはないので、行政書士目線でいうと、なんとも言えません。とはいえ、一般的には不義理とは言われがちかと思います。
「生活保護」の審査の中でも家族にサポートしてもらえないのか?というのが行政に指摘される一つのポイントになっていますね。
介護の押し付け合いは度々問題になることがあります。各々の事情はあるかと思いますので、老人ホームなどの施設への入居だけでもサポートしてあげると全員ハッピーになれるかと思います。
親が離れたところにいる場合
両親と離れていると介護をしたくても難しいのは理解できます。ですから、一番スムーズな方法としては親が住んでいる近くの老人ホームを探して相談しましょう。都内の友人も地方に住んでいる親の介護は施設にお任せしているケースが多いです。要介護などの状態になると手続きも複雑になりますので早めに相談しましょう。施設によりますが委任状や行政書士などによる後見人制度を活用している方もいます。
施設に任せるというのも家族を守るために必要な選択肢の一つかと思います。
まとめ「親の介護のはじめかた」
まとめます
- 自分に親の介護できるか考える
(もし100%自分で介護するならこれでOK) - 介護施設の資料請求をする
- 細かい手続きをする
難しい話をしても結局「保険」とかの話になり、自分でコントロールできる領域ではなくなるので、この3ステップを確実にやるのが親の介護の悩みを解決する最短かと思います。特に、介護のかかるお金の悩みはどの老人ホームを使うかによって全く異なるのでいま悩むことではないかと思います。
まずは介護施設の無料資料請求をしてみましょう。